Rod Mooreという男がいます。オーストラリア人で生粋のオーストラリア・イングリッシュをしゃべるのでなれないといささか聞き取りにくい。
そんな彼と昨日話しをしました。Skypeです。本当に世界は狭くなったと思いますが、能力のある人間にはチャンスになるけれどもない人間には生きるのが難しい時代です。
能力のある/なしとは、単にコンピュータに抵抗がなく、自分の考えや思いを文章、画像、音声で上手く表現できるの人間を指しています。人間はそれぞれ思うところがあり、感じるところがあり、能力の所在が違っていて当然ですし、その結果お金を稼ぐ、というよりも言い方としては「生活の手段」の方がよろしいでしょうか、違っていて当たり前だと常々考えています。
彼はずっとモチベーションのセミナーを売っていました。こちらの僕のサイトでも彼のツールを無料で差し上げています。その彼が10日ほど前からサイトを売り払うよ、とメールを出し始めました。その理由?一つことに集中するためである、そう言うんです。
何に?健康食品の販売です。なぜ?MLMの良いポジションが取れるから、と言うのがどうもその理由なんですね。MLMというのは僕の感性に合わない。合いません。それで終わり。
そう言って断ったのが10ヶ月ほど前のことです。その理由を挙げてみましょうか、みなさんもおそらく一緒だと思います。
1. 嘘くさい。
2. 永久に拡大するネットワークはありえない。
3. 自分に顧客を見つけられるとは思えない。
4. 初期投資の金がない。
5. 一方微妙にそれほど高くない、でもそれなりの初期投資額では、自分の性格から言ってあきらめちゃう可能性が大変に高い。
6. 大体そういう微妙な金額を投げ出すだけの勇気が出ない。
こんなふうに考えていました。そのとおり、これだけの理由をあげるからにはかなり興味があるんだろう、というあなたの推察は当たってます。
初めてMLMに触れたのは1973年で、それも何かの縁かなと奇妙に感じるのですが、オーストラリアから入ってきた家庭用洗剤のスキームでした。29歳で世の中もよくわからず、一方で親の跡継ぎが当たり前のように考えていた坊やとすれば、まったく新しい世界でありました。
そのとき飛び込まなかった理由は、いかにもとってつけたセールス全員の掛け声です。講師役の若い男が一言発するたびに「そのとおり!」「まったく」などと勢いをつけるもんですから、もう“うさんくさい”もいいところ。「なんでぇ、これ!」とさっさと当時出始めたキャバクラめざして席を立ちました。
次は1980年前後でこれは今や大成功を納めておられる青木さんのセミナーに出たときのことです。勧誘があったわけではなく、ただ彼がモチベーションのエキスパートとしてこの種のビジネスに携わっているとの情報を得ただけの話ですが、記憶に残っている理由は単に「やっぱりできるやつは裏をしっかりおさえるよなぁ」という感慨でした。
次は1992年前後ソルトレークシティーでニュースキンの勧誘に逢ったことです。当時40歳の僕に声をかけてきたのはいかにも若い男で、視線を合わせずにイロイロ話すもんですから、このばかやろう、見たいな気分になってしまい、一口乗り損ねました。そうなんです。このとき乗ってれば今頃は日本ニュースキンの上から数番目の位置にいたかもしれません。
その後、いろいろな局面でMLMとはすれ違ってきましたが、ニュースキンのディストリビューターの一人に声をかけられて中野の某会計士の話を聞くチャンスがありました。このとき思ったんですね、「あぁそーか!」
収入には3種類ある。「勤労収入」「継続収入」「臨時収入」である。『金持ち父さん、貧乏父さん』読みました?「資金返済中の自宅は資産ではない、負債である」というあれです。そう考えると「継続収入」というのはありがたい。
で、実は上記のニュースキン・ディストリビューターに半分騙されてニュースキンの勧誘大会へ昨年出席しました。もちろん壇上に上がるのは成功者達であります。その人たちが表現は異なるものの、ほぼ同じことを言ってたのを思い出したんです。
すなわち、3ヶ月間、あるいは6ヶ月間本当に一生懸命縁を探し続けた、という言い方です。
これが今回のRod Moore氏との縁で念頭に跳ね回り始めたんですね。そう跳ね回り始めたんです。
(続く)
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