2011/05/24

翻訳仕事のお話

ようやく日本語らしい翻訳文を書けるようになりました。なんだかんだお金をもらって翻訳を仕事にし始めてからほぼ7年。言葉の難しさを、というよりも言葉の基礎にある考え方の違いを気付かせないで翻訳することの難しさを痛感しています。

これって進歩なんです。以前、初めたばかりの頃はとにかく辞書の訳語を文章の流れにあわせる程度が精一杯。途中何度も止めようと思いましたが、思い出したようにあちこちの方からオファーをいただくので、ついそのまま続ける結果になっています。

いまの主たるオファー元はパキスタンの一人企業です。今朝こんなのが入りました。「Get your registration key」を訳して頂戴、というわけです。

こういうのは一番辛いんです。前後の脈絡がありませんから極端にいえば、そのままでも一向に問題は生じないと思います。なんせインターネット語の源泉はほとんどが英語ですし、みなさん理解していますから、このくらいの言葉なら翻訳するまでもありません。

で、このパキスタン人はとても愉快な奴で、何かというと議論を仕掛けてくるのです。ときどきGoogleのチャットで20-30分やりあいます。なので、今回は「登録キー」と「レジストレーションキー」をGoogleの検索数を参考に最終の翻訳語としました。そしてその旨メールしたら、「フレーズにしたらどうなのよ」とたちまち反応がありました。すなわちそもそも「登録キーを取得」という組合せは存在するのか、という問合せです。

しばらくって、15分ほど意見交換をして終わりました。あっと、結果を書かないといけませんね。次のとおりです。
レジストレーションキー: 24,200
登録キー: 2800万
ライセンスキー: 69万

したがって、本件の訳語は登録キーに決定いたしました、というわけです。めでたし、めでたし。

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